20200519 バックヤード|コレクション2
あらためまして、グラフィックデザイナーの菊地です。バックヤードという屋号でいろいろやってます。前回の日記で、着眼点ひとつで感動できるデザインについて書かせもらったのですが、今回はそこにもう一歩踏み込んだコレクションを紹介します。これです、ドン。
「カップ焼きそばの湯切りの剥がす部分」ですが、この部分ひとつとっても各社さまざまな試行錯誤が手に取るように感じられます。3分たった瞬間にゴミ箱行きになるという、ある種の儚さがここにはあります。スペースシャトルに例えるなら最初に切り離される燃料タンクのような。セミの成虫でさえ1週間、カゲロウでさえ数時間生きるのに…(諸説あり)私はこの部分を、亡骸でも拾うかのように集めています。
デザインもいい。前回の半紙のパッケージ同様、コレもほぼ1色~2色で展開されており、その機能性を全うするかのように数字が大きく記されていたり(必然的に”3”や”C”が多いのが、また可愛い)と、小さなスペースに必要な情報がギュッとコンパクトに入っているのがポイントでしょうか。剥がした裏面もThis is グラフィックって感じで無駄にかっこいいんです。
まぁですね、むちゃくちゃ大雑把に書くと、グラフィックデザインというのが「伝達」に趣きを置いたものとした時、プロダクトデザインはやはり「機能」が重要視されていると考えます。このなにげない「剥がす部分」にはその「伝達」と「機能」を兼ね備えているという点で、ひょっとして実は特別なモノなんじゃないのー?と思えて、ついつい集めてしまうわけです。
皆さんも生活の中で自分だけの大切なデザインを見つけて欲しいなぁとは、ぼんやりですが思います。それを見つけるか見つけないかで暮らし方が大幅に変わるかも…大げさですけどね。おしまい。
(バックヤード 菊地)
つぎの日記はたぶん土屋 遊です
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